歴史と伝統のある名門―――私立蒼美坂学園。
高額な学費を出す者のみが入学でき、通っている生徒たちは裕福な
家庭で育っている。
主人公、根本正男は勤めていた会社をリストラに遭い、五年ほど前から
縁故採用で学園の用務員としてお情けで働かせてもらっている。
中年の四十代で、デブでハゲという容姿。さらには、高卒で用務員という職に
就いていることから、エリートの生徒たちからは蔑みと嘲笑の目で見られていた。
特に彼に対してキツク当たる女生徒が二人。
一人は、学園で一番の成績を誇り、風紀委員長として学園の風紀を守って
いる潔癖で倫理観の非常に強い女生徒、佐倉明日香 (さくらあすか)