「ふむ……要約すると……
魔法を使うには、大切な人の精子が必要ということか……
ずいぶんハードル高いなー!?」
‘俺’には血が繋がらない弟がいる。
いつきはひきこもり気味なゲームオタクで、オカルトマニアなVTUVER。
ちょっぴりエキセントリックな義弟だが、俺たちはそれなりに仲良くやっていると思っていた。
そう――、
あのおかしな魔導書(本物)が届くまでは――。
「アルカリに出てた魔王の魔導書(本物)だ!
これでオレ様も魔王になれるらしい! つよいぞー!」
魔導書が届いた日以来、義弟はなぜか夜な夜な露骨に誘惑してくるようになる。